月経困難症とは…
月経の直前または月経中に現れる強い下腹部痛や腰痛が主な症状です。その他、腹部膨満感、吐き気、頭痛、疲労・脱力感、食欲不振、イライラ、下痢、憂うつなどの多種多様な症状が見られることもあります。
月経困難症は,子宮内膜症などに起因する「器質性月経困難症」と、特定の疾患がなく子宮が過剰に収縮することなどにより起こる「機能性月経困難症」に分けられます。
治療に用いる薬剤
1 非ステロイド系消炎鎮痛薬
月経に伴う痛みは,子宮内膜から分泌されるプロスタグランジンが子宮の筋肉を収縮することで起こります。そのため、プロスタグランジンを合成する酵素を阻害する薬剤である非ステロイド系消炎鎮痛薬が使われます。
例 ロキソプロフェン、セレコキシブ、ジクロフェナク、イブプロフェン、インドメタシンなど
副作用 胃腸障害、腎機能低下
★胃腸障害を軽減するため、空腹時を避け、食べ物や飲み物を摂ってから飲みましょう。
2 低用量エストロゲン・プロゲスチン配合剤(LEP:low dose estrogen progestin)
卵胞ホルモン(エストロゲン)・黄体ホルモン(プロゲスチン)配合剤のうち、卵胞ホルモンが低用量のものを言います。月経困難症だけでなく、子宮内膜症の治療薬として使われます。
排卵を抑制し、子宮内膜の増殖を抑える効果があります。月経時に分泌されるプロスタグランジンの産生が減ることで、子宮の収縮運動が抑制され、月経痛が緩和されます。
非ステロイド系消炎鎮痛薬で十分な症状緩和が得られない場合や副作用で内服継続できないときなどに使用されます。
副作用 悪心、性器出血、頭痛、倦怠感、乳房の張りや違和感、血栓症
★血栓症の副作用があるため、手術前には休薬する場合があります。必ず内服していることを伝えましょう。
3 漢方薬
当帰芍薬散、加味逍遙散、桂枝茯苓丸など
患者さんの状態に合わせて使われます。
副作用 肝臓機能低下など
月経痛がつらいときは、産婦人科への受診をおすすめします。