がん治療には手術療法、薬物療法、放射線療法がありますが、それら治療の副作用を予防したり、緩和する“支持療法”の開発が進んでいます。では、支持療法とは、どんなものなのでしょうか。
がん治療における支持療法とは、がんや治療による副作用・合併症・後遺症による症状を軽くするための予防、治療、およびケアのことです。ここでは、がん薬物療法の支持療法について、詳しくお話ししていきます。
がん薬物療法の支持療法は、吐き気に対する吐き気止めの使用、貧血に対する輸血、血圧のコントロール、便秘や下痢の改善、しびれに対する薬物療法などです。また、がんや治療に伴う外見変化(脱毛、皮膚障害、爪障害など)に対するケア(アピアランスケア)、食事が摂れない時の栄養指導なども支持療法に含まれます。
副作用に対応しなければ、食事が食べられずに栄養状態が悪化したり、貧血で治療ができない、副作用がつらくて治療を受けることができないなど、治療を延期したり中断することになります。逆に、支持療法を早期から行うことで、副作用による治療の中断が少なくなり、治療効果が高まることで、生存期間が延長することが分かっています。
新しいがん治療薬が増え、支持療法に使う薬も増えています。ひとつの方法がうまくいかなくても、医師、薬剤師、看護師で相談し、副作用を我慢せずに治療ができる方法を考えていきます。また、副作用以外にも患者さんの気がかりや困りごとに対応させていただきます。
がん薬物療法に関する困りごとには、がん相談支援センターまでご相談ください
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