病院を受診すると血液の検査結果を受け取ることが多いと思います。検査値の横に基準値(上限値や下限値)なるものが記載されていますが、これらは正常値ではありません。今回のコラムではこの基準値について簡単に説明します。
基準値は、以前は正常値と呼ばれていましたが、健常人を正しく選び出すことが困難で個人差があることから、必ずしも正常とは言えないとして、基準値と呼ぶようになりつつあります。基準値は右図のように、検査項目ごとに健常人を測定して、健常人の95%が基準値に入るように設定しています。逆に考えると健常人でもその5%は基準値から外れることになります。また、基準値は施設ごとに設定していますので、当院の基準値は他施設のものとは異なっています。
検査結果はひとつの項目だけで判断するのではなく、総合的に判断する必要があります。検査結果の解釈・判断においてご不明な点については、自己判断せずに担当医へご相談ください。
Columnvol.72の表紙のひと
臨床検査技師
今回の表紙は臨床検査技師です。今年1年目と2年目のフレッシュな3人に登場してもらいました。検体検査室での撮影は少し緊張している様子でしたが徐々に慣れてきたようで最後はにっこり笑顔がでていました。普段は患者さんの血液検査や尿検査を担当しており、検査結果を正確かつ迅速に報告できるように日々頑張っていますと話してくれました。