高松赤十字病院 管理栄養士の日赤ヘルシーです。今回は脂質編その2です。
食べ物に含まれる“あぶら“には、構造や体内での働きが異なる様々な”あぶら“があります。どの”あぶら“もエネルギー量は同じ…ですが、自分の身体に合わせて質の良い”あぶら”を上手に選択し、適量摂ることが大事です。
今回は、最近注目されている2つの”あぶら“についてご紹介します。
まず1つ目は、ココナッツオイルに多く含まれる中鎖脂肪酸(MCT)です。消化管への負担が軽く、効率のよいエネルギー源として、食事が思うように摂れない時に利用しやすい油です。糖質と比べて急激な血糖変動の心配がなく、当院でも、食事量が減った方などに必要に応じて、食べやすいヨーグルトやお粥にMCTを入れて提供しています。
2つ目は、DHAやEPAなど魚に多く含まれるn-3系の脂肪酸です。従来から、血中の悪玉コレステロール低下作用や循環器疾患予防効果の報告があります。加えて、最近では免疫系に作用し過剰な炎症反応を抑える働きが注目されています。食べる量の目安は、1日に青魚1切れ程度(約2g)です。体内で合成できない為、食品から摂る必要がある必須脂肪酸です。魚が苦手な方は、えごま油やしそ油(加熱調理に不向き)等の植物油にも含まれ、ティースプーン1杯で青魚1切れ分を摂ることができます。半面、サプリメント等で通常摂取量より多量に摂取する場合には薬剤との相互作用等に注意が必要です。 どんな栄養素も摂る量に比例して効果が大きい訳ではなく適量摂取が肝心です。
Columnvol.72の表紙のひと
臨床検査技師
今回の表紙は臨床検査技師です。今年1年目と2年目のフレッシュな3人に登場してもらいました。検体検査室での撮影は少し緊張している様子でしたが徐々に慣れてきたようで最後はにっこり笑顔がでていました。普段は患者さんの血液検査や尿検査を担当しており、検査結果を正確かつ迅速に報告できるように日々頑張っていますと話してくれました。