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なんがでっきょんな

くすりのはてな

骨粗しょう症の治療薬 ビスホスホネート製剤のお話


骨は、破骨細胞による古い骨を壊す骨吸収と骨芽細胞による新しい骨を作る骨形成によって、常に新しく生まれ変わり、強度や柔軟性が保たれています。 ビスホスホネート製剤は破骨細胞に取り込まれ、骨吸収を抑制し、骨密度を増加させる薬剤です。ビスホスホネート製剤には、内服、注射、点滴など様々な投与方法があります。また作用時間の違いで与間隔が異なります。
内  服 : 毎日、週1回、4週に1回
注射・点滴 : 4週に1回、月1回、半年に1回、年1回

今回はそのなかでも内服薬の注意点を詳しく説明します。

「顎骨壊死」という言葉を聞いたことはありますか?

あごの骨の組織や細胞に炎症が生じ、さらに腐った状態(壊死)のことを「顎骨壊死」と言います。主な症状は、口の中の痛み、腫れ、歯がぐらぐらしている、膿が出る、骨露出です。ビスホスホネート製剤使用中に抜歯やインプラントなどの外科的処置を行うと生じる可能性が高くなります。頻度は高くありませんが、注意が必要です。

骨粗しょう症の治療を開始するまでに歯科受診ししっかり治療を済ませる、治療中も口の中を清潔にし、必要に応じて歯科受診し治療してもらうことが重要です。歯科受診の際には、ビスホスホネート製剤を使用していることを必ず伝えましょう。

ビスホスホネート製剤内服時の注意点

食道に長く留まることで食道潰瘍や食道炎を起こしたり、食べ物や飲み物、他の薬剤と一緒に内服することで、ビスホスホネート製剤の吸収を妨げることがあるため、下記の点について注意する必要があります。

コップ1杯の水で

起床時空腹時にコップ1杯の水(約180mL)で内服する

30分は横にならない

内服後少なくとも30分(薬剤によっては60分)は横にならない
*座ってじっとしておく必要はなく、掃除や料理など立って動くのは問題ありません

30分は飲食、他の薬剤、サプリメントはとらない

内服後少なくとも30分は、水またはぬるま湯以外の飲食、他の薬剤、サプリメントなどの経口摂取は避ける

噛んだり口の中で溶かしたりしない

口腔咽頭刺激の可能性があるため

水またはぬるま湯で内服する

カルシウムやマグネシウムなどの含量が多いミネラルウォーターは避け、水またはぬるま湯で内服する


表紙

なんがでっきょんな

vol.70

最新号

「高松日赤だより なんがでっきょんな」は、患者の皆さんに高松赤十字病院のことを知っていただくために、季刊発行する広報誌です。季節に合わせた特集や役立つ情報を掲載いたします。冊子版は、高松赤十字病院の本館1階の③番窓口前に設置していますので、ご自由にお持ち帰りください。左記画像をクリックすると、PDFでご覧になることもできます。

Take Free!

Columnvol.70の表紙のひと

1年目初期研修医

4月より新しく加わった10人の研修医です。今回の表紙は当院の目の前に広がる中央公園にて撮影しました。当日はよく晴れて、少し汗ばむ陽気でしたが若さあふれる元気いっぱいの一枚になりました。 まだまだ不慣れなこともあるとは思いますが、どうぞ温かい目で成長を見守ってください。