骨粗しょう症とは骨折リスクが増大した状態のことです
特に大腿骨近位部骨折・脊椎椎体骨折は、日常生活の動作が困難になったり、生活の質の低下を招いたり、死亡リスクの増大に繋がります。
では、骨粗しょう症の検査というと多くの方が画像診断を思い浮かべると思いますが、ここでは関連した血液検査について少し知っていただきたいと思います。
以下に血液検査項目の一部を紹介します。
● TRACP-5b(酒石酸抵抗性酸ホスファターゼ-5b)
● BAP(骨型アルカリホスファターゼ)
● P1NP(Ⅰ型プロコラーゲン-N-プロペプチド)
● 25OHビタミンD(25-ヒドロキシビタミンD)
今回は、25OHビタミンDについて少し述べていきたいと思います。
ビタミンDは、食事からの摂取、紫外線の照射によって皮膚で産生される脂溶性のステロイドホルモン前駆体です。
体内で活性型ビタミンDに変換されることで、腸管からのカルシウムおよびリンの吸収を高め、骨・ミネラル代謝の維持において重要な役割を担っています。
ビタミンD作用の低下は、カルシウム代謝異常を生じ、骨粗しょう症の発症要因となります。骨折・転倒リスクの上昇にもつながります。
骨粗しょう症は全世代の方が対象になるものであり、生涯にわたり骨粗しょう症への予防と管理が大切です。