炭水化物を見極めて無理なく減量~炭水化物続編~
高松赤十字病院 管理栄養士の日赤ヘルシーです。今回は炭水化物の続編です。
減量目的で糖質制限を行う場合、長続きしない極端な方法は避けましょう。例えば、主食を抜くと空腹感が強くフラフラする、筋肉や体力が落ちる、便秘になる、逆に他の物を食べ過ぎる等のリスクが高くなります。具体的に言えば、糖質は1日に最低限約100g程度必要*と考えられています。これは糖質が脳の主なエネルギー源である事を考慮し出された数字で、ご飯100g程度を3回食べる量に相当します。極端な糖質やエネルギーの制限は、筋肉合成に使われるべきたんぱく質がエネルギー源として利用され、筋肉減少や基礎代謝の低下を招きます。また、ご飯等の主食は、食物繊維やビタミン、ミネラル等の供給源でもあります。減らす場合には、必要な栄養素が欠乏しない様、副菜を十分に添えて補う必要があります。減量は“急がば回れ”で継続可能な食事調整と運動の組み合わせが最も効果的です。糖質制限のつもりが、空腹感やストレスで間食やお酒の誘因になる事もあります。同じ炭水化物でも糖類を多く含む間食より、腹持ちのよい適量の主食(多糖類+食物繊維)を選ぶ事が減量のコツと言えます。 *参考資料:日本人の食事摂取基準2020年版