患者力という言葉をご存じですか。患者力とは、「自分の病気を医療者任せにせず、自分事として受け止め、いろいろな知識を習得したり、医療者との十分なコミュニケーションを通じて信頼関係を築き、人生を前向きに生きようとする患者の姿勢。」(オンコロジー教育推進プロジェクト)と言われています。
治療の進歩に伴い生存率が向上し、がんは「長く付き合う病気」になりつつあります。治療による副作用や、体調の変化、いろいろな心配ごとなどと、うまく付き合いながらその人らしい生活を送ることが大切だと思います。
「患者力」、具体的に4つの「力」をご紹介します。
1.「先生に、おまかせ」しない
自分の病気を医療者任せにせず、主体的に病気と向き合いましょう。自分はどのような医療を受けたいか考え、医療者と話し合い、納得して治療を受けることが大切です。
2.医療者と上手にコミュニケーションをとる(お互いに理解し合い、信頼関係を築く)
症状や困っていることなどの自分の情報を伝えましょう。また、説明をしっかり聞き、わからないことは質問しましょう。
3.情報を正しく得る
信頼できる情報を上手に活用することで、不安の軽減や、治療への積極的な参加に役立ちます。多くの情報がインターネットなどにあふれていますが、まずは公的な機関が発信する情報(がん情報サービスなど)を中心に探すことをお勧めします。
4.1人で悩まず、相談する
話すことで、気持ちが楽になったり、考えが整理でき自分なりの答えが見つかることもあります。身近な家族や友人、医療スタッフ、がん相談支援センター、患者会・がんサロンなどにも相談してみましょう。