病院では様々な検査が行われています。
その中で今回は、血液検査についてスポットを当てていきたいと思います。
採血室で採血をしているときに「血の色が黒いなあ」と感じたことはありませんか?
血液が流れている血管には、動脈と静脈があります。 血液中の赤血球には、ヘモグロビンといわれる色素があり、酸素と結合して、体中に酸素を運び、排出された二酸化炭素なども運ぶ役割をしています。
ヘモグロビンには鉄が含まれており、鉄は錆びると赤くなりますが、血液においても鉄に酸素が結合している状態では、赤く見えます。
動脈の血液は、酸素を多く含んだヘモグロビンが流れているため鮮やかな赤色となり、 静脈の血液は、二酸化炭素を多く含んでいるので暗い赤色になります。 採血室で、採血を行っているのは静脈の血液です。
ちなみに
エビ、タコなどの甲殻類は鉄ではなく銅が含まれているため、
10円玉が錆びると青くなるように、血液は酸素が結合すると青く見えます。
この血液検査では、貧血になっていないかなど色々な情報を知ることができます。
血液中の赤血球やヘモグロビンが減少した状態を貧血と呼びます。
貧血になると十分に酸素を送り込むことができず、様々な症状が現れます。
ヘモグロビン基準値 (院内)
男性:13.7~16.8g/dL
女性:11.6~14.8g/dL
ヘモグロビンは年齢と性別により大きく変わり、
新生児では約20g/dLと高く、乳幼児では約11g/dLと低下し
小児期では男女差はみられません。
60歳以後はやや低下し、男女差は少なくなります。
ポイント
ヘモグロビンは年齢と性別により変わる!