虫刺されによる症状は、かゆみ、痛み、アナフィラキシーなどがあります。症状が強いときはステロイド外用剤、抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)やステロイドの内服が必要であるため、皮膚科を受診しましょう。
かゆみ止めの薬
主成分:ジフェンヒドラミン
主な薬品名:レスタミン®、ベナパスタ®など
虫刺されによるかゆみは、皮膚に注入された物質(虫の毒成分や唾液腺物質)に対するアレルギ-反応によって生じ、これを引き起こす物質がヒスタミンです。ヒスタミンの作用を抑えることにより、 皮膚のかゆみや赤み、膨らみなどの皮膚症状を和らげます。
炎症を抑える薬:ステロイド外用剤
主な薬品名:デルモベート®、アンテベート®、ロコイド®、リンデロン®など
かゆみや赤みが強いときにはステロイド外用薬が必要になります。ステロイドは、副腎皮質ホルモンとも呼ばれ、炎症を抑える作用があります。
ステロイド外用剤は、強さによって5段階に分類されます。
皮膚は場所によって厚さが大きく異なるため、同じ薬を塗っても吸収される量が変わります。そのため、塗る場所によってステロイド外用剤は使い分ける必要があります。
皮膚への吸収しやすさは、腕の内側を1とすると、頭皮は3.5倍、首の前部は6倍、頬は13倍となります。
虫刺されに処方されることがあるリンデロン®には、DP、V、VG、A の4種類があり、成分、ステロイドとしての強さが異なりますので、注意が必要です。また、ドラッグストアなどで市販のステロイド外用剤を購入する際は、店頭の薬剤師や登録販売員に相談しましょう。
家に残っている薬を自己判断で使ったり、家族や兄弟で使い回したりするのはやめましょう。
保湿剤とステロイド外用剤が処方された場合の塗る順番は?
保湿剤を先に塗り広げ、ステロイドは後から赤みや発疹があるところだけに塗りましょう。