さぬきの健康と元気をサポートする高松日赤だより

なんがでっきょんな

検査部コラム 尿検査の豆知識


病院では様々な検査が行われています。
その中で今回は、尿検査についてスポットを当てていきたいと思います。


尿検査では主に、血が混じっていないか、糖は出ていないか、炎症はないか、などを調べています。
しかし、尿検査をする前に食べたり、飲んだりすると、検査項目に影響がでてしまう成分があります。
それは、ビタミンC(アスコルビン酸)です。


ビタミンC(アスコルビン酸)が及ぼす影響

尿検査の項目の中には、尿中にビタミンC(アスコルビン酸)が含まれていることにより、影響される項目があります。
その中のひとつが、、、潜血。
潜血とは、尿に血が混じっていないかを調べる検査項目のことです。血が混じっている尿の事を血尿と言いますが、この血尿の有無が、様々な病気に関係していきます。 ところがこの潜血反応、尿中にビタミンC(アスコルビン酸)が含まれることで、
本当は陽性のものが陰性になる場合があります。


一般的に血尿というと、赤い尿が出るイメージがあると思いますが、実は尿が赤くない血尿もあります。
目で見て明らかに血尿だと分かる血尿は肉眼的血尿、検査(尿沈渣や潜血反応)をして初めて血尿だと分かる血尿を顕微鏡的血尿と言います。
顕微鏡的血尿の尿は見た目には普通の尿であることが多いです。
検査結果を見ないと血尿ということが分からないので、ビタミンC(アスコルビン酸)の影響で潜血反応が陰性になってしまうと、血尿を見逃してしまう可能性があります!

ビタミンCは、健康食品から清涼飲料水、市販のお茶などにも保存料として含まれている、とても身近な成分です。
ビタミンCがたくさん入った健康食品・飲料を摂取したり、酸味を感じない程度の微量(保存料等)でも、大量に摂取したりすると検査結果に影響を与えることがあります。

ポイント

尿検査の前に飲物を飲む場合は、材料名にビタミンC(アスコルビン酸)が含まれていないことをチェックしよう!


表紙

なんがでっきょんな

vol.70

最新号

「高松日赤だより なんがでっきょんな」は、患者の皆さんに高松赤十字病院のことを知っていただくために、季刊発行する広報誌です。季節に合わせた特集や役立つ情報を掲載いたします。冊子版は、高松赤十字病院の本館1階の③番窓口前に設置していますので、ご自由にお持ち帰りください。左記画像をクリックすると、PDFでご覧になることもできます。

Take Free!

Columnvol.70の表紙のひと

1年目初期研修医

4月より新しく加わった10人の研修医です。今回の表紙は当院の目の前に広がる中央公園にて撮影しました。当日はよく晴れて、少し汗ばむ陽気でしたが若さあふれる元気いっぱいの一枚になりました。 まだまだ不慣れなこともあるとは思いますが、どうぞ温かい目で成長を見守ってください。