さぬきの健康と元気をサポートする高松日赤だより

なんがでっきょんな

ガンのこと

2人に1人がかかる がんについて知っておきたいこと ~第7回~「最良のがん治療」とは


「先進医療や治験を受けたい」。「お金はいくらかかってもいいから、最先端の治療を受けたい」。などのご相談をお受けします。
より効果がある最新の治療を受けたいというお気持ちはとてもよくわかります。しかし、それが最良の治療とは言えない場合も多く、慎重な判断が必要です。

1.主治医が提案する治療は、現在受けることができる「最良のがん治療」です。

主治医は、病気の進行度や状態に合わせて、最も効果が期待できる治療(「標準治療」)を提示します。がんの標準治療は基本的に、手術、薬物療法(抗がん剤治療)、放射線治療の3つです。
「標準」と聞くと、「中ぐらいの」とか「並みの」治療と思うかもしれませんが、「標準治療」とは、現時点で最も効果的であると科学的に証明され、患者さんに広く行うことが推奨される「最良の治療」です。
日本では、基本的に標準治療には保険が適用されます。保険で受けられる治療が、最も効果が期待できる治療です。

2.「最先端の治療」が、最も優れているとは限りません。

テレビや雑誌などでは、「最先端の治療」「画期的な治療」などとさまざまな治療が紹介されています。
「最先端の治療」は、開発中の試験的な治療です。標準治療より優れていることが研究により証明されれば、その治療が新たな「標準治療」となります。
「先端治療」や「治験」は原則的に臨床研究として行われますが、本当に効果がある治療法はそのうちの一部です。その他の治療の中には、効果や副作用などのデータが全くないものもあり注意が必要です。
新しい治療法は、研究・実験段階のまだ効くかどうかわからない治療法ととらえ、疑問な点は主治医に相談することをお勧めします。


表紙

なんがでっきょんな

vol.70

最新号

「高松日赤だより なんがでっきょんな」は、患者の皆さんに高松赤十字病院のことを知っていただくために、季刊発行する広報誌です。季節に合わせた特集や役立つ情報を掲載いたします。冊子版は、高松赤十字病院の本館1階の③番窓口前に設置していますので、ご自由にお持ち帰りください。左記画像をクリックすると、PDFでご覧になることもできます。

Take Free!

Columnvol.70の表紙のひと

1年目初期研修医

4月より新しく加わった10人の研修医です。今回の表紙は当院の目の前に広がる中央公園にて撮影しました。当日はよく晴れて、少し汗ばむ陽気でしたが若さあふれる元気いっぱいの一枚になりました。 まだまだ不慣れなこともあるとは思いますが、どうぞ温かい目で成長を見守ってください。