医療者とのコミュニケーションのヒント
がん相談支援センター 専従看護師長 穴吹 いづみ
ご相談をお受けする中で、患者さんやご家族から「先生は忙しそうで、聞きたいことがあってもなかなか聞けない」「説明が難しくてよくわからなかった」「自分の気持ちや希望は言いにくい」などと、時々お聞きします。皆さんはいかがですか。
安心して治療や療養生活を送るには、医療者(特に主治医)と良い関係を築くことがとても大切だと思います。そのためのヒントをいくつかお伝えします。
1.心配なこと、わからないことは率直に伝えましょう。
患者さんと医療者が、お互いに正確な情報を伝えて理解し合っていくことが大切です。医師の説明は専門的でわかりにくい場合があるかもしれません。一方、患者さん自身のことは患者さんにしかわかりません。気になる症状や心配なこと、わからないことなど、そのままにしないで率直に伝えてみましょう。
2.聞きたいことや伝えたいことをメモしておきましょう。
「診察時間はあわただしく、先生の前では緊張してうまく話せない」と、お聞きします。メモを活用すると、短時間でも要領よくつたえることができ、聞き忘れることが少なくなります。また、聞いた内容もメモしておくと、後で確認することができます。
3.できれば、家族や親しい人に付き添ってもらいましょう。
一緒に聞いてもらうことで、安心感があり、また後で話の内容を確認したり、相談したりすることもできます。
4.困ったときは、看護師などほかのスタッフやがん相談支援センターに相談してみましょう。
主治医にどのように伝えたらいいかを一緒に考えてくれたり、会話の調整役をしてくれたりすることもあります。