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くすりのはてな

くすりのはてな vol.15 ーステロイド外用剤について

今回は、塗り薬の中でも、日常的によく使われる保湿剤、 ステロイド外用剤についてのお話です。

高松赤十字病院 薬剤部

保湿剤とステロイド外用剤って?

保湿剤は、皮膚の角層中の水分量を増やすことで、皮膚 のバリア機能を高める塗り薬です。よく使われるものとして、 ヘパリン類似物質、尿素軟膏、ワセリン等があります。ステ ロイド外用剤とは、炎症を抑える「ステロイド」という成分を 含んだ塗り薬で、湿疹や虫刺されなどによく使用されます。 5段階の強さがあり、疾患や症状によって使い分けられます。

「ステロイド」って副作用がありそう…。

塗り薬は、飲み薬に比べて身体へ吸収される量がかなり少ないため、全身性の副作用は少ないとされています。しか し、ステロイド外用剤の中でも、特に強い作用のあるものは、 妊娠されている方には注意が必要な場合があります。また、 症状の程度や塗る場所によって、必要となる薬の強さや種 類(軟膏、クリーム、ローション等)が異なるため、そのときに応じた塗り薬を選ぶ必要があります。塗り薬を使いたい 場合は家族や他人の薬を借りて使う、以前処方されていた 薬の余りを使うことはせず、医師や薬剤師に相談ください。

塗り薬はどれくらいの量を塗ったらいい?

目安としてFTU(フィンガーチップユニット)を使います。 軟膏の場合、FTUは大人の人差し指の一番先から第1関節に載る量で、約0.5gに相当します。これを1FTUと呼び、 大人の手のひら2枚分くらいの面積に塗ることができます。 ローションの場合は、1円玉大が1FTUとなります。標準的な大人における部位別の塗る目安量を表に示しましたので 参考にしてください。


顔&首 両腕 両足 胴体(前面) 胴体(背面)
2.5FTU(1.25g)  8FTU(4g)  16FTU(8g) 7FTU(3.5g) 7FTU(3.5g)

いくつか塗り薬がある場合、塗る順番はありますか?

基本的には「塗る面積が広い塗り薬」から先に塗るようにしましょう。これは、病変部位にだけ塗る薬(ステロイド 外用剤など)を先に塗った後に、広く塗る薬(保湿剤など) を塗ると、正常な部分にまで先に塗った薬が広がってしま うからです。保湿剤とステロイド外用剤を併用している場合には、先に保湿剤を塗り、そのあとにステロイド外用剤を使ってください。ただし、医師から順番を指示された場合はそれを守るようにしてください。


表紙

なんがでっきょんな

vol.70

最新号

「高松日赤だより なんがでっきょんな」は、患者の皆さんに高松赤十字病院のことを知っていただくために、季刊発行する広報誌です。季節に合わせた特集や役立つ情報を掲載いたします。冊子版は、高松赤十字病院の本館1階の③番窓口前に設置していますので、ご自由にお持ち帰りください。左記画像をクリックすると、PDFでご覧になることもできます。

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Columnvol.70の表紙のひと

1年目初期研修医

4月より新しく加わった10人の研修医です。今回の表紙は当院の目の前に広がる中央公園にて撮影しました。当日はよく晴れて、少し汗ばむ陽気でしたが若さあふれる元気いっぱいの一枚になりました。 まだまだ不慣れなこともあるとは思いますが、どうぞ温かい目で成長を見守ってください。