高松赤十字病院 外科専門研修プログラム(専攻医)

当院は外科領域において基幹施設として専門研修プログラムの承認を受けました。

専攻医の募集は日本専門医機構の応募スケジュールに則って開始いたしますので、日本専門医機構のホームページをご確認ください。

※応募できるプログラムは1つです。

研修プログラム応募の流れ

それぞれの募集において登録(応募)できる研修プログラムは1つに限ります。
複数プログラムへの重複登録(応募)はできませんので、ご注意ください。

  • 専攻医登録
  • プログラム選択
  • 一次登録(応募)
  • 面接
  • 合格
  • 不合格
  • 採用通知
  • 二次登録(応募)

外科専門研修制度について(主な修了要件)

日本外科学会 専攻医研修マニュアルはこちら
  • 研修期間は3年以上とし、研修開始時点から日本外科学会会員でなければならない
  • 基幹施設以外の専門研修連携施設で最低6ヶ月以上の研修を必須とする(単独施設による研修は認められない)
  • 日本外科学会定期学術集会に1回以上参加する
  • 指定の学術集会や学術出版物に筆頭者として研究発表又は論文発表を行わなければならない
    例)日本外科学会定期学術集会、日本外科学会雑誌、Surgery Today 等
  • 350例以上(うち術者として120例以上)の手術手技の経験が必要(いずれもNCDに登録されていることが必須)
    ※各領域の手術手技または経験の最低症例数指定あり
    ※初期臨床研修期間中に外科専門研修基幹施設ないし連携施設で経験した症例(NCDに登録されていることが必須)は、研修プログラム統括責任者が承認した症例に限定して、手術症例数に加算することができる。
  • 定期的に開催される症例検討会やカンファレンス、抄読会、CPCなどに参加する
  • 医療安全、感染対策、医療倫理の講習会の受講をそれぞれ1単位(1時間あたり1単位)、合計3単位を必須とする
  • 日本専門医機構が認定した外科専門研修施設群において通算3年(以上)の臨床研修をおこない外科専門研修プログラムの一般目標、到達(経験)目標を修得または経験する
基本領域専門医 日本専門医機構認定 サブスペシャルティ領域専門医
外科専門医 1.消化器外科、2.呼吸器外科、3.心臓血管外科、4.小児外科、5.内分泌外科、6.乳腺外科

当院の外科プログラムの特徴

  1. DPC特定病院で高度急性期病院でもある
  2. 消化器外科、小児外科、胸部・乳腺外科、心臓血管外科はいずれも症例が豊富
  3. 若手の執刀機会が多い
  4. 低侵襲手術(鏡視下手術、ダ・ヴィンチ手術、ステントグラフト手術等)も多く学べる

当院の外科専攻医の所属

  • 外科専門医研修センターに所属する。
  • ローテート期間中は各診療科と外科専門医研修センターの両方に所属する。
  • サブスペシャルティ領域が未定の場合は、各診療科をローテートしながら、自分の特性を考慮してサブスペシャルティ領域を決定させる。

当院プログラム一例

専門研修1年目は基幹施設、専門研修2~3年目のうち、6~12ヶ月は連携施設での研修です。基幹施設及び連携施設は全て異なる2次医療圏に存在します。
どのコースであっても内容と経験症例数に偏りや不公平が生じないように十分配慮します。
研修期間は3年間としていますが、習得が不十分な場合は習得できるまで期間を延長することになります。(未修了)

【専門研修1年目】

高松赤十字病院にて研修を行います。
一般外科/救急/消化器/心・血管/呼吸器/小児/乳腺・内分泌
経験症例数175例、術者経験60例を目標とします。

【専門研修2年目】

基本的に高松赤十字病院で6ヶ月、連携施設で6ヶ月の研修を行いますが、場合により連携施設で1年の研修を行うことも可能です。
連携施設で1年の場合は1年後半〜2年前半を原則とします。
一般外科/救急/消化器/心・血管/呼吸器/小児/乳腺・内分泌
経験症例数175例(350例/2年)、術者経験60例(120例/2年)を目標とします。
2年目修了の時点で外科専門医取得に必要な経験症例350例、術者120例を達成できるようにします。
また希望によりサブスペシャルティの修練も平行して行うことができます。

【専門研修3年目】

原則として高松赤十字病院で研修を行いますが、2年目に連携施設での研修を行っていない場合、連携施設で6ヶ月の研修を行います。
(専門研修期間中に少なくとも6ヶ月間は連携施設での研修が必要とされています。)
サブスペシャルティを中心に修練します。
前年までに研修に必要な症例に不足があれば、優先的にその領域をローテートします。

【サブスペシャルティ領域などの専門医連動コース】

専門研修2年間で経験症例が充足している場合、高松赤十字病院でサブスペシャルティ領域(消化器外科、心臓血管外科、呼吸器外科)または外科関連領域(乳腺、内分泌など)の専門研修を開始します。

当院NCD登録数

  2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
消化器外科 594件 635件 579件 619件 603件 564件
胸部・乳腺外科 350件 324件 352件 328件 368件 376件
心臓血管外科 213件 229件 229件 200件 215件 190件
小児外科 72件 81件 89件 67件 88件 66件
合計 1,229件 1,269件 1,249件 1,214件 1,274件 1,196件

当院診療科の特徴

診療科 特徴
消化器外科 消化器領域の悪性腫瘍手術と腹部緊急疾患医対する外科治療を診療の中心としている。これらに加えて、胆石、鼡径ヘルニアなどのCommon diseaseの手術を行っています。
腹腔鏡手術も積極的に取り入れており、内視鏡技術認定医のもとで食道癌、早期胃癌、大腸癌、肝癌の肝部分切除術、膵体尾部腫瘍の手術などが経験できます。早期胃癌、直腸がんではダ・ヴィンチを使用したロボット支援下腹腔鏡手術もいち早く導入しており、最新の技術を取り入れた手術が経験できます。
修練期間内に必要症例数を経験し認定試験の受験資格を確保します。
難易度の低い手術の助手から入り次第に難易度の高い手術の執刀を経験していきます。
修練期間中の年間執刀経験症例数として鼠径ヘルニア手術は30例以上、胆嚢摘出術は20~30例、虫垂炎、イレウス、腹膜炎などの緊急手術は合わせて30例以上は見込まれます。
また、修練中のレベルに応じて胃がんや大腸がんの手術も経験できます。
胸部・乳腺外科 呼吸器、乳腺、甲状腺疾患を中心に手術を行っております。
外科専門医習得のみならず、サブスペシャルティ専門医習得も可能です。
また2018年よりダ・ヴィンチによる呼吸器外科手術、内視鏡下甲状腺手術も開始しています。
【2022年手術症例数】呼吸器:原発性肺癌89例(ダビンチ施設基準有)、転移性肺腫瘍14例、気胸11例、良性肺腫瘍23例、膿胸17例が主疾患で197例(胸腔ドレナージなどは除く)です。乳腺:乳癌78例、線維腺腫5例、マンモトーム22例が主疾患で143例です。甲状腺:甲状腺癌29例、甲状腺腫27例、バセドウ病11例、副甲状腺5例が主疾患で84例、VANS(video assisted neck surgery)も行っております。その他、CVポート、気道ステント、EBUS、EWSなどを含めると年間約450例となります。
心臓血管外科 年間手術症例数は心大血管120例前後(虚血性:20-30、弁膜症:40-50、大血管:30-40)あります。末梢血管症例も70例前後あり、低侵襲のステントグラフト留置術、経皮的大動脈弁留置術(TAVI)も行っています。外科専攻医が経験できる症例としては心大血管では冠動脈バイパス術のsaphenous vein採取、開胸、閉胸操作、人工心肺カニュレーションなどがあります。末梢血管の下肢静脈瘤手術、下肢血管バイパス術などの術者となることもできます。執刀症例、第一助手症例についてはサブスペシャルティの希望を考慮して指導医が決定します。
小児外科 外科専門医を取得するにあたって、小児外科疾患の手術経験が必要となりますが、小児外科診療を行っている病院は少なく、香川県では3施設しかありません。そのうちの一つが当院小児外科です。消化器外科、呼吸器外科、心臓血管外科、乳腺・内分泌外科、一般・救急外科の症例を経験しながら、同時に外科専門医取得に必要な小児外科手術症例を経験することが可能です。手術症例は年間90例前後で研修中は虫垂炎や鼠径ヘルニアなどの小児外科Common diseaseの執刀も行っていきます。

【主な施設認定・専門医数】

学会名 施設認定 指導医数 専門医数
日本外科学会 日本外科学会外科専門医制度修練施設 7 15
日本消化器外科学会 日本消化器外科学会専門医修練施設 4 4
日本消化器病学会 日本消化器病学会専門医制度認定施設 1 2
日本消化器内視鏡学会 日本消化器内視鏡学会専門医制度指導医施設   2
日本小児外科学会     1
日本呼吸器外科学会 呼吸器外科専門医制度基幹施設   3
日本呼吸器内視鏡学会 日本呼吸器内視鏡学会認定施設 1 1
日本乳癌学会 日本乳癌学会専門医制度認定施設 1 2
日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会 エキスパンダー実施施設(一次再建)
インプラント実施施設(一次一期再建)
   
日本内分泌外科学会 日本内分泌外科学会専門医制度認定施設   1
日本心臓血管外科学会 三学会構成心臓血管外科専門医認定基幹施設 2 3
日本ステントグラフト実施基準管理委員会 腹部・胸部大動脈瘤ステントグラフト実施施設 1  
日本循環器学会 日本循環器学会認定循環器専門医研修施設   1
日本透析医学会 日本透析医学会専門医制度認定施設   1

連携施設の特徴

施設名 病床数 2022年
NCD症例数
特徴
香川大学医学部附属病院 613床 1,084件 香川県三木町に立地する香川県にある唯一の大学病院です。
外科専門研修に関する診療科は、消化器外科、呼吸器外科、乳腺内分泌外科、心臓血管外科、小児外科があります。
症例の経験はもちろん、カンファレンスにも重点を置き、ただ経験をするだけではなく、症例に対する理解をさらに深められるように努めており、積極的な学会参加も行っております。
また、敷地内に設置されているスキルスラボラトリーでは様々なシミュレーションモデルや学習機器が備えられており、臨床に近いトレーニングを行うことが可能となっております。
四国こどもとおとなの
医療センター
689床 832件 香川県善通寺市に立地する仲多度郡・善通寺市医師会内で唯一の総合病院です。
外科専門研修に関する診療科は、消化器外科・一般外科、心臓血管外科、小児外科、小児心臓血管外科があります。
豊富な小児外科症例を有し四国随一の手術症例を誇っており、これに加えて小児心臓血管外科は小児心臓・大血管手術を行っています。
消化器・一般外科は主治医執刀を原則としており、各自の経験レベルや必達レベルに合わせて症例を受け持っていただきます。
救急外来診療は脳卒中センター(脳外科)、循環器センター(循環器内科・心臓血管外科)、運動器センター(整形外科・リハビリテーション科)、形成外科、麻酔科の協力のもと、24時間対応の体制で切れ目ない治療を行うことができるのが特徴です。
高知赤十字病院 402床 980件 高知県高知市に立地し、救命救急センター、高知県がん診療連携推進病院、臨床研修病院等の指定を受けています。
消化器、心臓・血管、呼吸器、乳腺・内分泌の分野が経験可能で、common diseaseは各段に症例数が多く、胃がん、大腸がん、肺がんのロボット手術も積極的に行っています。
また、救命救急センターと連携した救急症例も多く経験できます。
内科や放射線科など他科とのカンファレンスも定期的に行い、各分野の専門知識を結集し診療に臨んでいます。

処遇

  • 当院での研修中(専攻医1・2年目)は高松赤十字病院専攻医(常勤嘱託職員)として採用されるため、様々な福利厚生制度が制定されております。
  • 連携施設での身分については現在調整中です。
  • 処遇についてはこちら

その他

※研修に関する見学の希望は随時受け付けておりますので「病院見学・資料請求お申込み」フォームよりお申込みください。
※お問い合わせは下記までご連絡ください。

専門研修プログラムのお問い合わせ先

プログラム統括責任者:榊原 裕
医療業務推進課 専門研修担当(事務):樽茶 明子
e-mail:ishishien@takamatsu.jrc.or.jp
〒760-0017 香川県高松市番町4丁目1番3号
TEL 087-831-8135(直通) FAX 087-834-7809